国家のため将来のために
水谷研治
(東京福祉大学 大学院教授)
六七年前、敗戦によって廃墟となった我が国を短期間に復興させ、一人当たりの国内総生産を世界一に近づけた日本民族の素晴らしさは世界各国が認めている。
世界の中で尊敬され続ける日本であるためには、培ってきた日本人の特質を後世へ伝えなければならない。
周囲に配慮し、周りの役に立つように努めることがその一つである。周りの対象が家族であり、職場であり、社会であり、国家である。
将来を考えると大きな課題が多い。それに対処するためには、国民が犠牲を払う以外にない。それを厭えば、将来が危うくなる。目先どれほど苦労が多くても、我々は将来のために耐え忍ぶ必要がある。
財政再建はその典型である。莫大な国債残高を大至急で削減しなければならないからである。
誠実で勤勉を旨とし、国家のため、将来のために国民の一人ひとりが犠牲的な精神を発揮することが求められているのである。
---日本の息吹300号記念2012.11.1への寄稿(P28)から---