日銀による資金供給の効果はない
---後年の深刻な副作用が問題---
2012.10.10
水 谷 研 治
お金(カネ)は欲しい人の所へ来ない
世の中にはお金がなくて困っている人が自分を含めて大勢いる。お金が大量に余れば、自分の所へも回って来ると期待しがちである。しかし、どれほどお金が余っても、貧乏人にはお金を恵んでも貸してもくれそうもない。
お金(カネ)は有る人の所へ集まる
現在、世の中にはお金が有り余っている。そのお金は安全を尊ぶため、心配のいらないお金持ちへ預けられる。そのため、お金が余っている所へさらに集まり、ますますお金持ちはお金の運用に困ることになるはずだ。
金融政策の効果はない
日銀が思い切って大量に資金を出せば、お金が出回って景気が良くなると考えられているようである。しかし現在も資金は有り余っている。そこへさらに資金を投入しても、それが経済を動かす力にはならないと思うがいかがか。
余ったお金がインフレを加速
どれほどお金が余ってもデフレの間は需要に結びつかないため、景気振興にはならない。将来インフレになると、早めに買い占めれば儲かるため、余ったお金が需要を急増させる。悪性インフレをさらに加速するのではないか。
---名大望洋会 身辺雑記への寄稿(2012.10.5,6,7,8)から---