2003.7.7

     国の借金を返済することが最優先

 ―――借金を作った者が返すべき―――20030707―――水谷研治

  我が国の借金は莫大な金額となっている。今後、税金で返さなければならない借金は428兆円という気が遠くなるほどの膨大な金額である。

それにもかかわらず、国民にその危機感がないのは問題である。自分たちが作った借金であるとの自覚がないためと思われる。

現実には長年にわたって国民が国家財政を食い物にしてきた結果である。毎年の赤字の累積が借金残高になるからである。

  借金があるかぎり金利を支払わなければならない。現在は金利水準が異常に低くなっているが、将来的には10年ものの国債の金利は最低でも6%にはなるであろう。毎年25兆円以上を金利として支払わなければならない。

  ところで国家が使うことのできる年間収入は現在でも28兆円に過ぎない。しかも国内総生産が減少するにつれて、税収は減少傾向をたどっている。将来、国が使える年収はさらに減少し、金利支払額を大幅に下回ることになるであろう。

  少子高齢化が進む将来を考えれば、過大となった国の借金を大至急、適正な額まで減少させなければならない。国の借金を国の年間収入までに削減する必要がある。すなわち400兆円の借金を返済しなければならない。

  借金の返済は借金を作った我々がやる以外にない。我々がどれほどの犠牲を払っても実行するべきものであり、それは将来の国民に対する我々の義務である。

  国の借金を返済することが、どれほど景気を悪化させるかを知っておく必要がある。それは、長年にわたり我々がやってきたことの反対である。目先の景気を良くするために国の借金を増やしてきたからである。

我々は長年にわたり、将来を犠牲にして目先の景気だけを追いかけてきた。その罪を我々が自分で償わなければならない。その責めをさらに将来の国民に転嫁しようとすることは、もはや許されない事態となってきているのである。

  ことの重大さを一人一人が噛みしめなければならない。そして、それに早く気がついて準備をした人だけが将来、救われるのではなかろうか。

―――ISIDフェアネス・パーフェクトWebへの寄稿(2003.7.1)から―――

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