天皇陛下御即位二十年奉祝文 奉祝委員会HP houshuku.org 日本の息吹11月号P17  2009.11.1

自らの犠牲を厭わず、将来のため国家のために

          平成二十一年九月二十三日

                     東京福祉大学  大学院教授    中京大学  名誉教授

                                                経済学博士   

  謹んで天皇陛下の御即位二十年をお祝い申し上げます。

  この間、陛下には一貫して国家と国民の将来にわたる幸福をお祈りいただいているとお伺いいたしております。恐れ多く、衷心より御礼を申し上げるしだいであります。

  おかげさまで我が国は繁栄を極め、国民は安全で幸せな生活を謳歌しております。

  この幸せが長く続きますように願っています。そのためには国民の一人一人が精励刻苦して将来のため国全体のために尽くす必要があります。

  我が国は現在、多くの大きな課題を抱えていますが、それを乗り越えるためには国民の大きな犠牲が必要であり、我々にとって相当な苦難が避けられません。いったんは国民一人一人の大きな犠牲と相当な生活水準の落ち込みを覚悟したうえで、果敢に問題に取り組む必要があります。

  それには現在の恵まれた平和と豊かさに安住することなく、世界の歴史と情勢を見定め、我が国、我が国民の行くべき道を粛々と進まなければなりません。それは決して平坦な道ではないでしょう。

しかし我々国民が自らの犠牲を厭わず、将来のため国家のために尽くす覚悟さえあれば、どれほど大きな問題であっても、それを克服することができるでありましょう。どのような困難に遭遇しても、それを乗り切り、より輝かしい未来に向かって力強く歩を進めることができると確信しております。

  それは将来にわたる国家、国民の安寧と繁栄のためであります。そのための心構えを新たにしたいと考えております。

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